恋する事件簿【完】
「芽依実の母親の苺愛ちゃんも、泣いた事がある…私の前で。
頑張り過ぎたり、弱音を吐けなかったりで、あの子は痛みに強くて弱いんだよね。
そこが可愛いんだけどさ?
今でも言うよ。“北斗が居るから、私の可能性が無限大に広がるんです”って。
貴方も、そんな男を見付けなよ。
男をカッコいいからってだけで選んじゃ、ダメなんだって。
自分を愛してくれる男が良いよ」



「わかった?」と言った叔母さんは、私と那維斗を立たせた。



「帰らないと、明日に響く」



「はい…」



「すいません」



「謝るなら、あっちに謝りなさい。下手に女へ優しくしないの」



叔母さんの言葉に、那維斗は頷いた。

手を引かれ、階段を降りる。
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