恋する事件簿【完】
第3部 ④〜危機〜
「今日は下、やけに賑やかみたいよ」
「そうなんだ」
母親に一本、煙草をお裾分けして一服中。
昨日の事もあり、真壁さんは大人しい。
でも、那維斗へのぎこちない接し方を見てると、“好きなんだろうな…”と、思う。
母親は煙草を吸い終えると、叔父さんとランチへ行くと、出掛ける準備。
私はみんなとコンビニへ行くらしい那維斗に任せた。
最低でも、昼休みに1人は残らないと。
でも、カラになるのは珍しい。
兄貴が父親が居ないから、お弁当がないせいなんだけど。
私は2本目を取り出しながら、椅子の背凭れに体重を掛けた。