恋する事件簿【完】
私は那維斗に教えられた事を思い出した。

赤・緑・青・白・黄の順番で、少しずつ長くなってる。

ドライバーからペンチに持ち変えて、黄色の線から切った。

しかし、タイマーは止まらない。

流れる冷や汗を拭い、白の線を切る。

…何で…。

まだ止まらない。

私は青の線をペンチに挟んで手を止めた。

怖くて仕方ないんだ。

タイマーは2分を切った。



「あの…」



私は心配そうに見てる、案内課の課長を見た。



「那維斗…難波刑事に連絡して下さい…」



那維斗に相談したら、切れると思うんだ。

「わかりました」と言う課長の背中を見ながら、線からペンチを外した。
< 259 / 336 >

この作品をシェア

pagetop