恋する事件簿【完】
「何でそれに家紋があるわけ?」



「…独自に作ったんやろ。
水を入れても発煙。んな薬品は、簡単に手には入らへん」



私は携帯を取り出し、家紋を写メした。



「どこ行くの、芽依実!!」



「お父さんの所!!」



父親なら、わかると思った。

地上を目指し、消防士の人たちを交わして走る。



「お父さん、これ!!」



携帯に保存された写メを見せると、父親は手で光を避けて画面を見る。



「【阿笠組】だ」



「“阿笠”ッ!?」



思わず叫んだ。

何で進の所属する組が?

…進…!!!!
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