恋する事件簿【完】
「あんたも人の親だろ」



「だからわかるんだろ。子供がどれだけ邪魔か」



「てめぇ――ッ!!」



掴み掛かった父親。



「北斗!!」



「お父さん、止めてッ!!」



私と母親は父親を取り押さえた。



「子供が“邪魔”って何だッ!!
幼い命の尊さ、大切がわかんねぇのかっ!!」



「主任――ッ!!」



それでもまた掴み掛かりそうな父親を、戻って来た那維斗が後ろから腕を回して、私たちからも離した。

父親がこんなに感情的な姿は見た事がない。

母親でさえ、あるかないかわからない。
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