恋する事件簿【完】
「気にしない気にしない!
私、刑事課のお母さんみたいなもんだし」
「そうそう!」
「…兄貴が言うなッ!!」
朝から兄妹喧嘩を止めて欲しい。
私は銜え煙草をしながら、弁当箱を開けた。
五目おにぎり、鮭の切り身、ウインナー、卵焼き、ほうれん草のおひたし、ポテトサラダ。
体に優しめなメニューだ。
「芽依実、顔色がおかしい」
煙草を消す私に、父親がガン見して来た。
…さっきも言われたような…。
「本当に。えー、熱は?」
母親が私の額へ触れに来た。
「38.7℃ってとこかな」なんて、小数点まで言っちゃってるし。
私、刑事課のお母さんみたいなもんだし」
「そうそう!」
「…兄貴が言うなッ!!」
朝から兄妹喧嘩を止めて欲しい。
私は銜え煙草をしながら、弁当箱を開けた。
五目おにぎり、鮭の切り身、ウインナー、卵焼き、ほうれん草のおひたし、ポテトサラダ。
体に優しめなメニューだ。
「芽依実、顔色がおかしい」
煙草を消す私に、父親がガン見して来た。
…さっきも言われたような…。
「本当に。えー、熱は?」
母親が私の額へ触れに来た。
「38.7℃ってとこかな」なんて、小数点まで言っちゃってるし。