恋する事件簿【完】
母親は「子供にも他人にも優しい組長だって居るっての」と、組長に手錠を嵌めた。



「親が笑わないと、子供は笑えない。だから、親であるあんたが子供を嫌えば、子供は親であるあんたを嫌うのは当然。
ね?芽依実」



母親が私を見て笑う。

私は「そうだね」と、両親を交互に見て笑った。



「連れて行きます」



「あ、よろしく」



組長が外へ引っ張られて行く。

母親が父親の所に行き、那維斗がこっちへ来る。



「良い親やな」



「思ってたより、何倍もね」



那維斗とクスクスと笑いながら、パトカーに乗り込んだ。

一足先に、署に戻る為に。
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