恋する事件簿【完】
那維斗に荷物を預け、対象となる革靴をじっくり見る。

兄貴と違って、那維斗はシンプルな鋲だけの、光沢が少ないモノを好む。

チラチラと後ろを見ながら、選び、“これだ!”と思った商品の27.5センチの箱を手にした。



「決まったから買って来る」



「ん」



箱を三つ持ち、レジへと行き、支払いを済ませた。

しかし、那維斗の姿が見えない。

…何で?

周りをキョロキョロしながら捜してると、那維斗はカートを押しながら現れた。



「どうしたの、コレ」



「お前が俺の靴まで買ったから、荷物置きや」



…バ、バレてる;;
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