恋する事件簿【完】
「この車はカクカクし過ぎや」


「そう…」



「車高も低いねん」



「私には普通」



…あー、煩い。

ナビはセットしてあげたし、寝て良い?

これ以上、何か言ったらヴォクシー凹ませる。

傷を入れてあげるよ。



「着いたら起こして」



「ん」



…そこだけ無言なわけ?

ちょっと…寂しいような。

まぁ、寝よう。

体調が悪いから寂しいんであって、淡白にあしらわれたからではない。

難波になんて、左右されないし。

されたくもない!

私は父親みたいな人が好き。

無愛想だし、あまり会話は続かないけど、ちゃんと愛してくれる人。

静かになっても、隣に居て寂しくない人。




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