恋する事件簿【完】
…俺は何も、出来へんのやろうか。

芽依実は何かを犯人と話してる。

説得してるんだろう。

あいつみたいに、逆撫でするようなタイプでもないしな。



「……犬飼、守優。裏へ回れ。
こっちは芽依実とコンタクトを取ってみて、突入を試みる。
坂田、エンジンカッター」



「了解」



守優さんたちが、課長に命令された持ち場へ行く。

坂田さんはエンジンカッターを車から持って来た。

火花を散らしながら、シャッターに刃を立てる。

すると芽依実は、犯人の顔面に蹴りを咬まし、逃げ遅れの人たちをこちらへ来させた。



        *  *  *




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