恋する事件簿【完】
気が抜けた私の耳に発泡音。



「――あ゛っ!!;;」



振り返った私は、腹部に痛みを覚えた。

お腹を押さえた手を見れば、血が付いてる。



「芽依実ッ!!」



那維斗に床に寝かされ、お腹と背中から、圧迫止血される。



「俺の姪に何をしたぁ゛ー!!」



叔父さんの声が聞こえる。



「しっかりして、芽依実!」



母親が泣きそうな顔で私を見てるのがわかる。

霞む視界。

荒い呼吸。



「死んじゃう…のかな…?」



「そんな筈ない…っ…。大丈夫…。大丈夫だから…ッ…」



母親を、泣かせてしまった。
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