恋する事件簿【完】
第3部 ⑩〜鬼嫁〜
― 半年後 ―
「誰やろな。死ぬ気が満々やったヤツは」
「もう、それは忘れたら?
いつまでもネチネチと、この馬鹿旦那!!」
「鈍感な奥様に、言われたくねぇな!!」
「「煩い――ッ!!」」
朝から喧嘩をする私たちに、父親と叔父さんの、雷が落ちた。
母親は「カルシウム不足なのよ。ごめんね」と、私の頭を掴み、那維斗に頭を下げさせた。
…何で私?
だいたい、母親は間違ってる事が一つある。
「妊婦が不足するのはカルシウムじゃなく、鉄分だから!」
「あれ。そうだった?」
私はノンカフェインのお茶を飲み、煙草も止めて寂しいお口に、棒付きの小さなキャンディーを含んだ。
「誰やろな。死ぬ気が満々やったヤツは」
「もう、それは忘れたら?
いつまでもネチネチと、この馬鹿旦那!!」
「鈍感な奥様に、言われたくねぇな!!」
「「煩い――ッ!!」」
朝から喧嘩をする私たちに、父親と叔父さんの、雷が落ちた。
母親は「カルシウム不足なのよ。ごめんね」と、私の頭を掴み、那維斗に頭を下げさせた。
…何で私?
だいたい、母親は間違ってる事が一つある。
「妊婦が不足するのはカルシウムじゃなく、鉄分だから!」
「あれ。そうだった?」
私はノンカフェインのお茶を飲み、煙草も止めて寂しいお口に、棒付きの小さなキャンディーを含んだ。