恋する事件簿【完】
「あ、ありがとう;;」



母親に肘でつつかれ、慌ててお礼を言った。

お礼を言う事ではないかもだけど。



「別に」



那維斗は耳を赤くし、椅子に座った。



「何か…2人には負けるわ」



母親が寂しそうに笑った。

私は「何で?」と聞き返した。



「北斗は照れないから。照れたら口を閉ざすしね」



「え…」



…それだけの理由で?;;
これには兄貴も呆れ顔。

私は“まぁ良いや”と、パソコンの電源を入れた。
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