恋する事件簿【完】
デスクに飾られた写真立て。

結婚式の写真。

ウェディングドレスの私。

タキシードを着た那維斗。

刑事課のみんなと、身内だけでお祝いして貰ったんだ。

通子さんの遺影を持って参加してくれた犬飼さん。

写真を見てるだけで、あの時の喜びが甦る。



「めいちゃん、口元」



「え、あぁ…」



ニヤけてたのか、坂田に突っ込まれて口を閉める。

目の前で那維斗は、怪しそうに私を見て来る。

…何なの;;



「嫁になんて目」



「普通の目やろ」



「嘘つき!!」



新しいキャンディーを銜え、那維斗を睨む。
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