恋する事件簿【完】
…――っ!!

ーードンッ

石碑にぶつかった車。

私は何者かに抱き締められながら、気付いたら地面に倒れていた。



「はぁ…大丈夫か?」



「大丈夫、で…す」



体を起こし、相手を確かめる。



「ちゃんと周り見ろや」



「…難波…」



助けてくれたのは難波だった。

私の怪我がないと確信すると、事故の状況を確認しに行ってる。



「芽依実っ!芽依実、大丈夫…!?」



出勤して来た母親が、駆け寄って来た。

父親は母親に鞄を預け、私を心配そうに見ながらも、難波と一緒になって、怪我人を保護してる。
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