恋する事件簿【完】
「お待たせ」



兄貴が戻って来ると、煙草を消して、車を走らせる。

ドキドキしてるのは、私だけなわけね。

…何なの、こいつ。

イライラのあまり、私はライターでヤツの手を炙ろうとした。



「しょうもない古作すんなや」



しかし、手を退かされた。

…はっ!?

マジで何なのッ!?



「何してんだ、お前ら…」



呆れる兄貴をシカトし、署に着けば、すぐ車を降りた。



「芽依実ー?」



すると、帰ろうとしてた叔母さん。

父親のお姉さんの織姫ーシキーに遭遇した。



「財布なくしたから来たんだけど、まさか芽依実に会えるとは!」



叔母さんはニコニコしながら、マイカーを指差した。
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