恋する事件簿【完】
「不満と言うか…1年目と2年目が組まされるとか、良いわけ?」



「問題はない筈だ。芽依実は、俺の姪だからな!」



「……」



…訊いた私が馬鹿だった。

叔父さんはナポレオンに似た、精神の持ち主だから。

“俺と北斗に間違いはない”。

みんなが聞き飽きた、最近の口癖だ。

ーープルルル…

タイミング良しな着信。



「はい。刑事課、山下」



私は叔父さんから目を逸らし、電話に出た。



『山下芽依実刑事ですか?』



「そうだけど」



『面会を希望される方が案内課におみえです』



…私?

また、山下のじいちゃんだったりして。
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