恋する事件簿【完】
 *  *  *
―洸佳 SIDE―



「お兄ちゃーん!那維斗さーん!」



私が婦人警官として働く【南原ーナンバラー警察署】前。

出動すると、入り口の所に、一人暮らしをしてるお兄ちゃんと、お兄ちゃんの後輩で、難波那維斗さんが居た。

私は那維斗さんに4月にここへ来た時に一目惚れして、半年経ってようやく付き合えた人。

つまり、“彼氏”。



「今日の夜、空いてる?」



小声で訊くと、「夜勤や」と断られた。

…夜勤ならしゃーない。

それにしてもこのクールさ、好きだなぁ。

私は「またデートしましょうね」と声を掛けて、女子更衣室に入った。
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