恋する事件簿【完】
しかも、センスないし。



「あれ…何で無視?」



「兄貴、黙れ」



「はい…」



叔父さんが母親に叱られ、課長室に戻って行く。

デスクに残されたファイルには、爆弾の特徴や、どちらの配線を切るのかの答えまで書いてあった。

全部、同じ字。



「あのさ…」



私はファイルを返しながら、難波に声を掛けた。



「何や」



「試験が近付いたら、教えてくれない?」



「えぇけど。人に教えたら、自分も覚えるし」



「ありがとう。てか、まだ試験、受けてないわけ?」



「あ?残念やけどな、俺は刑事の昇進試験と同時に合格した」



「「は――ッ!?」」



…兄貴や坂田より先になんだ;;




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