何度も…何度でも君に恋をする
「奏と……買い物行ってたん…?」
「だからそうやって言ったやん。…こないだ付き合ってもらって買ってきたんやからー…」
「ふーん…………んじゃ、はい」
新ちゃんの手の平が目の前に出された。
はい……って。プレゼントの事だよね?
瞳を見たら照れてるみたいにキョロキョロして、いつもの迫力なんてない。
こっちが怒ってたのに…何だか笑っちゃうよ。
「はい…。そんなたいした物やないねんけど……、ちゃんと新ちゃんの事考えながら選んだからね」
「…ん……ありがとさん……帰ったら見るわ」
いつの間にか笑い合ってて、新ちゃんの表情も元に戻ってた。
意地悪だけど…、たまに優しい顔をする。
やっぱりこうじゃないとダメだね。
私達は…、私は、新ちゃんとはずっと笑っていたいな。
こんなふうに思える男の子の友達は初めてなんだよ。