何度も…何度でも君に恋をする
「おーい、ケンカか?」


手持ち花火を抱えながら奏くんがきた。


「ケンカなんてしてへんわ…プレゼント……貰ってただけ」

「あー、プレゼントな!オレも華凛ちゃんと買ったのあんねん。……はい、これとこれな!」



そう言って奏くんは2つの袋を取り出した。

1つ目のプレゼントには見覚えがある。


だってあれは…一緒に買い物した時の雑貨屋さんの包装紙。

可愛い柄だったから覚えてるもん。


もう1つは……?






「2つも…?何やねんお前……気ぃ使うなや…」


ガサガサ開いた包み紙。

うん、やっぱりあの人形が入ってる。



「何ー?新ちゃんにプレゼント?」

小春ちゃん達も花火を中断して私達の所に集まってきた。


大地くんが奏くんの肩に腕を回して面白そうに笑ってる。

奏くんも耳打ちしながらクスクス笑ったりして……











「かーなーでー!!」




奏くん達に気を取られて2つ目のプレゼントを見てなかった。

包装紙を覗き込んだまま新ちゃんは……怒ってる?






< 103 / 154 >

この作品をシェア

pagetop