何度も…何度でも君に恋をする
多分…、少しの努力が足りないだけ。
寄り添う気持ちだったり、思いやる心だったり。
マイカもミサも絶対に仲良くなれる…って私は思うんだけど。
こんな考えもお人よしって言われちゃうかな?
「華凛お待た……、あれ、話し中?あたし入っても平気?」
「全然平気やで。今度の遠足の話しててん」
「そうなんやー。楽しみやね!」
美桜が2人に笑いかけたらマイカもミサも自然に笑ってくれてた。
もしかしたら美桜は今までもこんな思いをしたんじゃないかな…?ってふと思ったんだ。
美人で愛想が良いと嫌われたりする事も多かったんじゃ…?
人の噂って怖いものがあるから…。
私は本人の口から出た言葉を信じてあげたい。
私が見てる美桜が本当の美桜だって…。
2人がいなくなってから聞いてみたかった事があった。
「美桜って…告白受けへんの…?」
「…んー……、好きでもない人と付き合ったり出来ない性格やねん…」
「そら…そうやね……私も無理やと思うわ。ってか私なんて男の子苦手やし絶対無理やん…ハハッ…」
「……華凛……」
下を向いてた美桜が真っすぐ教卓の方を見つめた。
何かを…追い求めるような辛そうな顔…。
「あたしほんまは……好きな人がおるねん…」
「ええっ?!…ぅわっ、ごめん!めっちゃ大っきい声……好きな人おったん?」
内緒話の時みたく美桜の耳元に話し掛けた。
彼女の髪からは…甘いイチゴの香りがする。
こんなに可愛い美桜が好きになる人ってどんな人だろう…。