何度も…何度でも君に恋をする
走っていく後ろ姿を見ながら、胸の中に生まれてしまいそうな気持ちを沈める。


胸なのか…胃なのか…。

キリキリしだして……手首よりも痛いよ。



「華凛ちゃん行こ…」

「あ…うん……」



奏くんはゆっくり歩いてくれてるのに、足が鉛みたいに重い。

だって…、あんな所見るなんて。


奏くんの美桜への気持ちに嫉妬しちゃいそうだよ…。



願っちゃダメなのに…。

奏くんの側にいたいなんて思っちゃダメなのに…。


真っ黒な感情が私を襲ってきそうで怖い。













「ごっちゃーん、廊下でこの子と衝突したんやけど…。手首ひねってるみたいやから手当てしたってー…」

「あらら……君とぶつかったの?体の大きさ全然違うやない??…強く手ついたかしら……」



保健室の先生、後藤さん。

ぽっちゃりした40歳位の女の先生で、生徒からは「ごっちゃん」って呼ばれてる。

親しみやすい人柄で男女問わず生徒に人気の先生。

なんかね…、お母さんみたいな暖かさを感じるんだ。



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