何度も…何度でも君に恋をする
「やってるかー、華凛」

「…新ちゃんやん!」




教室に来たのは新ちゃんと奏くんだった。

うちの学年でモテる2人が来たとなれば、そりゃ騒がしくもなるよね。



「どうしたん?クレープ食べに来たの?」

「あのなー…、俺がクレープなんて甘いもん食う訳ないやん」

「じゃー、何よー…」



奏くんの方を見ないようにして話した。

あの保健室での“ごめんな”って言葉を聞いて以来、奏くんと話すのが怖かった…。


もしかして私の気持ちに気づいてる…?

避けられるかも……。


そんな想いが交差して、私の方が話し掛けられずにいた。



「あっ、でもツナなら食べてもええかな…」

「ツナね…、じゃぁ美桜の所で注文してトッピング選んできて」

「おー…、奏は何か食べへん?」


後ろにいた奏くんに目を向けたら…、……あっ…久しぶりに目が合った。

しかも何でそんなに優しく笑うかな。


もう心臓の音が張り裂けそう……。




「オレはー、イチゴ生クリーム…」

「……はっ?そんな甘いの食う気か?」

「うん…、甘いの好きなんやもん……華凛ちゃんがトッピングしてよ」

「えっ、私?……だって私焼き係やで?」

「そんなん…友達のやからって言ってやってや!……華凛ちゃんにやって欲しいねん。あっ、イチゴ多めにしてな」



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