何度も…何度でも君に恋をする
「委員長……」

「別にええんちゃう?でも一応周りにバレんようにやってな…」


みんなには聞こえないように耳元近くで話された。

小さく頷いて、新ちゃんと奏くんを美桜の所まで連れて行った。




「あの委員長さ……」

「へっ?」

「……いや、何でもないねん……意外に…ライバル多いんやなー…って………」

「何ぶつぶつ言ってるん?変な新ちゃん…」

「………おーまーえーに言われたないねん!!」


後ろから肩を揺らされて視界がぐらぐらした。

そのままトッピングブースに連行されたもんだから足元が揺れてる。


ふらっと倒れそうになった時、私の腕を掴む人…。




「大丈夫か?…新平やり過ぎやで。華凛ちゃんふらっふらやん」


廊下でぶつかった時と同じ力強い腕。

これは…、奏くんの優しさなんだよね。
わかってる……、わかってるんだけど。


その優しさが胸をぎゅって締め付けるよ。

優しくされる度に泣きそうになっちゃうんだ。



「ごっ、ごめんな…私がドジやから。……すぐイチゴ生クリーム作るから待ってて…」




日に日に想いが募ってく。


好きって感情がコントロール出来なくて。

奏くんの気持ちがわかってるから……、私が好きって思う毎に届かないって思い知らされる。



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