何度も…何度でも君に恋をする


「休憩ってまだなん?…時間合うなら一緒に回るか…?」


新ちゃんからの思いがけない誘い。

奏くんを見たら……、廊下の方を見て私の事も、美桜の事も見ようとしない。


絶対自分が辛くなるの…わかってる。

これから私がしようとする事は見たくない物を目の前にする事……。







でも…、想い合ってるはずなのに。

絶対お互い好きなはずなのに。


話しもしない2人を放っておけないよ。




「じゃぁ…さ、美桜も一緒でええ?」

「美桜?休憩時間合うなら別に俺らはええけど…。……なぁ、ええよな奏」

「……………うん……ええんちゃう……」





余計な事した…って恨まれてもいい。

文句ならあとで嫌って程聞くから…。



好きな人には素直になって恋してほしいんだよ。











「どうしよっか…、どこから回る?」

「せやなぁ…、諒の話しだと第1体育館で軽音がライブやってるらしいで」

「じゃー、そこ行く?」



気まずそうにする奏くんと美桜を余所に勝手に行く場所を決めた。

それにしても……




いつまでたっても話そうとしない奏くんにモヤモヤしてくる。

一時は別れて気まずかったのかもしれないけど、今は同じグループの仲間なんだから…。


いい加減話しすればいいのに。




「もー……、私のお節介…………ちょっと奏くん来て!」



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