何度も…何度でも君に恋をする
「失礼なー。私子供っぽくないやん」
「いやいや、お父さんから見たら充分子供っぽいで」
お父さんとじゃれあいながらお店の中に入った。
店内は秋冬物で飾られてる。
お客さんは10代から30代位の人まで年齢はバラバラ。
彼氏なんかを連れてきてる人も少なくなかった。
「華凛ちゃん、これ可愛いない?」
「ほんまやー!こないだ雑誌に載ってた服や」
「買っちゃお、買っちゃお!!あたしはー……」
「琴美さんあっちも見たらええやん」
お父さんそっちのけで女同士の買い物を楽しんでた。
1番こういう事したかった時期にお母さんが逝っちゃったから……。
憧れてたんだ。
「お父さん隣でコーヒー飲んでるな」
「「はーい」」
私達の勢いに呆れてお父さんはコーヒーショップに行ってしまった。
これで心置きなく選ぶ事が出来る…。
気になる服に目星をつけながら店内をふらふら歩いた。
「華凛!!」
声を掛けられて振り向いた場所には…
「美桜!!」
細身のジーパンにニット帽を合わせた美桜がいた。
「偶然!あたしも買い物中やねん。1人で来てるの?」
「あっ…、あの…」
ちらっと琴美さんに視線を移したら服に夢中でこっちには気づいてないみたい。
美桜にどう説明したらいいかわからなくて返事に困ってしまった。