何度も…何度でも君に恋をする
「あっ!違うねん!…まだ言う時期やないと思うのと……」

「何かあるんや…?あの男の子と…」




ずばりと言い当てられて言葉が出ない。

だって、どうしてわかるの?
私ってそんなにわかりやすいのかな…?


って事は周りにもバレてる?




「ンフフッ……、とりあえず買ってくるね!」

鼻歌なんか歌っちゃって。

私が手にしてた服も持ってレジに向かった。


なんか琴美さんって不思議な人。



子供みたいな表情見せたと思ったら、お姉ちゃんみたいな…、友達みたいな…。

色んな顔を持ってる。



そして時に………













「買ったら行くから華凛ちゃんは外で待っててな。」


お母さんみたいな時もある。








あんなに会うのを渋ってたのに、今は私自身が琴美さんを必要としてるなんて。

お父さんに伝えたら…どんな顔するかな。





「お待たせ!…お待たせついでに悪いねんけど、もうちょっと待ってて」


そう言ったかと思うと、隣のコーヒーショップに入って行った。

お父さんが待ってるはずの店に入って……どうするの?


「ごめん、ごめん!行こう」

ハテナマークでいっぱいの私を引っ張って、コーヒーショップとは逆方向に歩き出した。


「琴美さん?お父さんは…?」

「ん?…大丈夫やって!慶一郎さんには先に帰ってもらうよう言ってきたから…」


それでもまだ納得出来てない私に向かって一言…。




「ここからは女同士の方がええでしょ?…華凛ちゃんの恋愛話しが聞きたいねん!」




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