何度も…何度でも君に恋をする
初対面…じゃありません
「あたしな…彼氏出来た……」
それは…小春ちゃんの突然の告白から始まった。
いつもの帰り道地元の駅に着いた時に急に言われた言葉。
何でもないみたいに…。
それが当たり前みたいに…、小春ちゃんは言ったんだ。
「彼氏…?」
「そう、彼氏…」
「…カレイ……?」
「彼氏!!」
「小春ちゃん…いつの間に?」
「うーるっさいなぁ…、声が大きいねん!近い、近い!」
幼なじみで親友の小春ちゃんに…彼氏が出来た。
好きな人さえいない私に…サラっと言ったね小春ちゃん。
中学の時から裏では何気にモテてた小春ちゃんに彼氏…。
うん…、納得。
最近綺麗になったと思ったら…、恋してたのか。
「何…?」
「小春ちゃん…おめでとう」
「ありがと……今度華凛にも紹介しないとあかんな」
そう言いながら笑う小春ちゃんはとっても可愛くて。
恋っていいな…。
そんなふうに思えた。
でもまさか…。
これが私にとっての出会いになるなんて。
誰が想像できただろう……。