何度も…何度でも君に恋をする
マスターの優しげな瞳を見つめて、感じるままの気持ちを口にした。



「…すごく……素敵やと思います……」


なんだか口にするのが恥ずかしかった。

それはきっと……私がまだ子供だからなのかな…?



「ありがとう………ハハッ…しかしあれやな……、言う言葉まで慶一郎くんと一緒やなんて…。親子やなー…」

「想像してた通り…、慶一郎さんの子供は2人共ええ子やった……。言う言葉も似るの当然やん」



お世辞にしても何にしても、直接言われる事なんて今までなかったから。

琴美さんの顔を見る事に照れてしまう。



私とアツをそんなふうに思ってくれてたなんて…。

胸が熱くなる。





「でも……、最近あんまり笑わないねんなー…。それって、あの男の子が関係してるやろ?」

「ええっ?!……えっと…、うーん……どう言えば伝わるんやろ……。…ってゆーか……私笑ってるやん?家でも学校でもめちゃめちゃ笑ってるんやけど…」

「笑ってへんよー!絶対恋やって思ってたんやから。慶一郎さんはその辺のとこ鈍そうやからね。多分気づいてへんけど……」


なんか……、さすが女の人だなぁって感じ。

お父さんにはこんな恋愛話し出来なかったと思う。



聞き出してくれた琴美さんに感謝だよ……。




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