何度も…何度でも君に恋をする
「華凛……ありがとう…」
服の袖を掴んで美桜が小声で囁いた。
「あたし…華凛と友達になれて……ほんま良かった…」
「美桜……私だってそうやねんから…」
笑うと目が垂れ目になる。
ふにゃって力無い笑い方で…男の子も女の子も虜にしちゃう。
そんな美桜の笑顔がずっと見ていたい。
でも………
あぁ……そうか…。
私は中学時代の美桜と同じ事をしようとしてる…?
自分の気持ちを押し殺す……。
でも…、2人は両想いだから。
私の入る隙間はないから。
言えなくても平気。
諦める訳じゃないよ。
心に封印するの。
だからお願い……。
早く気づいて…。
早く解放して………
「じゃあみんなでバスケやるか?」
「おっ、ええやん!…華凛はもちろん俺のチームな。奏とー…美桜と大地だったら力的にも調度やんな?」
「ちょっと、もー…何で私は当たり前のように新ちゃんチームなん?」
「うるさいちびっ子!小春は…スポーツやってたんやし、諒もこっちチームな…」
「おい新平…お前達のが人数多いやん…?」
「そりゃー、奏……。運動オンチの華凛様がおるねんから……大目に見てやー」
「こらーー!!新ちゃんっ!!」
私が怒ってボールを投げたら「ゲーム開始!」って、笑いながらスタートしてた。
美桜も笑って、奏くんも笑って…。
みんな笑いながらボールを追いかけてる。