何度も…何度でも君に恋をする
「ほんまやー!みんな面白くないとか言うて…いいやん」

「ねっ!楽しそうやんね!」



先生に誘導されながら園内に入ると花の香りが漂ってくる。
香水とは違う甘い香りや優しい香り。


何だか乙女になった気分…。



「華凛ー!!」

声のした方を見ると隣のクラスの列にいた小春ちゃんだった。

私と同じで身長が低いせいかぶんぶん手を動かしてる。


「ブフッ…小春ちゃーん!」


横にいる人が見えた。
優しそうな雰囲気の大地くん…小春ちゃんの彼氏。

この間紹介してもらったらすごく明るい人で、何て言うか…楽しい人だった。



「あっ、小春ちゃんやー!おーい、小春ちゃーん!!」

美桜が覗き込むように肩越しに顔を出した。

小春ちゃんと目が合ってお互いに手を振り合ってる。


私と一緒にいるからか必然的に美桜と小春ちゃんも友達になった。
なんか…自分を通して友達が仲良くなってくれるのっていいな。

女の子から敬遠されがちな美桜だからこそ、小春ちゃんとも仲良くなって欲しい。



「…華凛……」

「ん…?」

急に沈んだ声が聞こえて振り返った。

「華凛、あたしな…、もう気付いてるかもしれへんけど……友達少ないねん…。なんでかなー…ハハッ……友達作りって昔から苦手やねん。だから小春ちゃんとか華凛とか…仲良くなれて嬉しい」

「…そんなん……私がおるやん。…もう今の美桜には私がおるんやから……そんな事言うなんて寂しいやん」



少しだけ…美桜の心の傷が見えた。
多分私には言えない位に傷ついてるはず。

そんなの辛いでしょ…?

今までも辛かったでしょ…?



「…華凛……ありがとう…」

「今の言葉聞いたら小春ちゃんも怒るで」



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