何度も…何度でも君に恋をする




彼だ……











「あっ、友達の坂口と大野と本郷。めっちゃええ奴らやから…華凛ちゃんも怯えんでな」



坂口 新平 (サカグチ シンペイ)

見た目が1番怖い…って思ってしまった。
黒髪をワックスで立ち上げて制服のズボンが完全に腰の位置になってる。

睨んでる訳じゃないと思うけど目つきが鋭くて、ちょっと近寄りがたい…かな…。


大野 諒一 (オオノ リョウイチ)

うん…。この人は優しそう。
柔らかいくせ毛なのかな…?パーマ…?くしゃくしゃってした髪に笑うとなくなる瞳。大地くんの次に話しやすそう…かな。












そして…


本郷 奏 (ホンゴウ カナデ)





……桜の君……








あの日…桜の下で涙を流してた彼だ。
遠目からしか見えなかったけど、絶対絶対あの人だ。


だって…、瞳を覚えてる。

絶対に彼だって自信がある。






「どーもー、なんかごめんなぁ。大地がどーしても小春と一緒に廻りたいんやって。あっ、俺の事は諒一でも諒ちゃんでも…」

「ちょっと諒一!あんた絶対あたしの友達が可愛い子ばっかりやって知っててやん!!」

「そんな事ないって!大地も何か言うてやー。小春ほんまに怖いねんけど!」

「お前は人の彼女を小春、小春って…馴れ馴れし過ぎや!」



諒一くんと小春ちゃんと大地くんのコントみたいな掛け合いの中…、彼の事を盗み見た。



あっ……、笑ってる…。


うわー…、笑うと優しい顔するんだぁ。
ってゆーか、あの人先輩じゃなかったよ…。同い年だったなんて気付かなかったな。

廊下でも会ったりしてないけどもしかしてサボり魔…?



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