何度も…何度でも君に恋をする

「大丈夫やった?」

「何や、貧血か?」



美桜が斉藤先生と休憩室に向かうのを確認してから小春ちゃん達と合流した。

あんな状態の美桜を置いていくのは気が引けたけど、「大丈夫やから行って!」って言う笑顔を見てたら行くしかなかった…。


「うん…なんか眩暈がしたんやって。今先生と休憩室行ったわ…」

大袈裟な位肩を落とす諒一くんと心配してる小春ちゃんカップル。
新平くんは相変わらずヒョウヒョウとしてて…、奏くんは……




「心配……?」












いきなり私に話し掛けてきた。




「ぅえ?」

「ブッ…クククッ……いや、心配やんな?」

「あっ、うん…めっちゃ心配やねん」




なんか笑われたけど…。

桜の君は…私の事なんて覚えてないよね?……その前にわからないか。


あんなの一瞬だったし距離もあったし。

わからなくて当然か。





「華凛ちゃんって…」

「はいぃぃーっ!!」

「…ブフッ……もっ、もうあかん……オレこの子めっちゃツボかもしれへん…アハハハハハ!!」



奏くんはもう我慢出来ないとでも言うように手を叩いて笑い出した。

私の何が彼のツボにヒットしたのかわからないけど、間違いなく…私!で笑ってるのは確か。


「何やねん、奏と華凛ちゃん初対面なのに楽しそうやん」

「たっ、楽しそうとか以前の話しやん!…アハハ、あかん…絶対天然やわー」



天然とか…。


桜の君はこんなに笑う人だったの…?
てゆーか、初対面じゃありませんから…!!

桜の君の泣き顔見ちゃってるもん。泣き虫ピーピーなの知ってるんだから。


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