何度も…何度でも君に恋をする
大地くん達だけじゃなくて周りにいた人達まで笑ってる。

顔がカーッと熱くなって赤くなるのがわかる。


穴があったら入りたいってのはこういう事を言うんだ…。




「先生ー、俺達喧嘩なんてしてませーん」

「そうでーす。奏の服にラーメンのお汁が飛んでただけやん…。華凛は“勘違いはやとち凛”やんね!」


新平くんの言葉で周りはさらに爆笑し始めた。

両手で顔を覆って赤くなった部分を隠す。
真っ赤な耳を隠したくて下を向いてるのに…

「可愛い耳やねー」


なんて言いながらわざわざ髪を耳にかける新平くん。


「キャーー!ほんまに恥ずかしいねんからやめてー!」









結局……


2人は初めから喧嘩なんてしてなくて…。
むしろ、そんな気もなくて…。

私をからかう為にした演技が思った以上の成果を出した…ってだけだった。



「怒らんでよー、華凛ちゃんー!」

「そうやん、俺達は華凛の良い所を引き伸ばしてあげようと……」

「……良い所…?」

「良い所やん。華凛は可愛いって事を体を張って証明したんやで!」


「あっ、勘違いはやとちり凛ちゃんやー!アハハ、頑張ってなー!」

「……プッ…ククッ…」

「奏くんに笑う資格なーしっ!新平くんのせいで笑われたやん!…もう明日から馬鹿な子決定やー…」



ぶつぶつ言う私をよそに新平くんは“頑張って”って言った先輩に向かって、

「ありがとう、ありがとうー」

って手を振ってる…。



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