何度も…何度でも君に恋をする

実は知らなかったんだけど……、奏くんも新平くんも諒一くんも、みんな大地くんと一緒のクラスじゃなかったんだ。

諒一くんと大地くんと新平くんが同じ中学。新平くんと奏くんはバスケットの試合でよく会ってたみたいで顔見知りだったんだって言ってた。
で、今は新平くんと奏くんが同じクラス。


つるむうちに仲良くなったって……奏くんと新平くんがバスケをやってるって事もびっくりしたけど。

2階のクラスだったんだから会った事なかったわけだ…。



「奏くん自分のクラスに友達は?しょっちゅう大地くんの所来てたらダメやん」

「…んー……だってオレ…華凛ちゃんをからかいに来てんねんもん」



出た…!必殺奏くんスマイル。


たいがいの女の子なら通用するかもしれないけど、いい加減私は慣れた。
そんな事言って赤くなるのを楽しむくせに…。


「へー、そりゃ忙しいね」

「あれ、赤くならんやん?おかしいなぁ…」






…最近はこんな感じでからかわれてるから。付き合ってるの?って質問が後を絶たないんだ。

モテる2人に構われて、周りから見たら私はかなり羨ましい子みたいだからさ。


「イチゴ牛乳でよかった…?華凛ちゃん何が好きか知らんからオレが好きなもんにしたんやけど…」

「うん、ありがとう」





イチゴ牛乳が好きな奏くん。

バスケが好きな奏くん。

笑顔が可愛い奏くん。

話す時に腰を屈めてくれる奏くん。

私の事をツボだと言う奏くん。



本当は……泣き虫な奏くん。






色んな奏くんを知っていく。

毎日、毎日、色んな顔が見える。



私……




どうしちゃったの…?





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