何度も…何度でも君に恋をする






「…結局付き合ってるし……何で来ちゃうねん私!」

「何か言うたか…?」



放課後……。

教室まで迎えに来た新ちゃんに連行されて有名なCDショップ《M・H》に来た。

M・HはMusic Hallの略で意味は音楽堂。日本語にしてたらまず流行らなかっただろうね…。
最近オープンしたばかりのチェーン店でこの辺りでは1番CDの揃えがいいみたい。

最新の棚を見ながら新ちゃんが口を開いた。





「華凛と美桜って……本当に友達…?」

「………へ?」



突拍子もない事を言う新ちゃんの顔を見上げた。

私の方は見ないでCDのジャケットをじーっと見てる。
いきなり呼び出して何言うかと思ったら……


「何でそんな事聞くの?友達に決まってるやん!」

「…へー……そうなんや…」


また私の顔も見ずにカチャカチャCDをあさってる。


「新ちゃんが2人で話したかった事ってそれだけ…?………それやったら私帰……」

「友達って聞きたい事我慢しても友達なんやー…。俺やったら我慢して…飲み込みながら仮面被られるよりズバって聞いて欲しいけどな」













よく…見てるね新ちゃん。

私の気まずさまで見抜くなんてさ。


本当……、洞察力良すぎだよ…。




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