何度も…何度でも君に恋をする
帰り道、駅まで一緒に行って電車が来るのを待ってた。
新ちゃんとは路線が変わるからホームが違う。
泣いた事が恥ずかしくていつまでもモジモジする私に…
「華凛の泣き顔可愛いかったなー」
いつものからかうような声が聞こえた。
「ちょっと!誰かに言ったら…新ちゃんの事恨む!!」
「はいはい……華凛の泣きっ面は俺だけの秘密にしといたる」
「…ん…むぅ……」
絶対言わないって信じたい。
新ちゃんはそんな人じゃ……いや、ありえるかもな。
「新ちゃん……ありがとね……」
「………はー?聞こえん…」
「…もう言いませんー!……っとに、意地悪なのか優しいのか……訳わからん」
パーーって音がして電車がホームに入ってきた。
吹き抜ける風の音に紛れて……
「意地悪はお前だけやん……」
「…えー?何?……聞こえなかったー!」
「…また明日!」
ぐいっと押されて手を振る新ちゃんが遠くなる。
ありがとう……。
こんな私に気付いてくれて…。
ありがとね、新ちゃん。