何度も…何度でも君に恋をする
デパートを見たり奏くんお勧めの雑貨屋さんを回って、最終的に決めたのは………
「…はー……、結局タオルとマグカップって…。小学生みたいやん…」
私が選んだのは…、たまに奏くん達とバスケしてるって聞いたから…バスケ用のタオルと、自分で選びに行く位コーヒーが好きらしくて…、家で飲むマグカップ。
どっちも奏くんの情報と奏くんの見立て。
私って本当に……。
「別にええやん!オレは貰っても嬉しいプレゼントやと思うけど…」
「うーん……、そうかなぁ…。うー……」
これでいいものか…?って気持ちが強くてうーんうーん言う私。
歩き疲れた私達はさっき待ち合わせたファーストフードに戻って向かい合ってた。
窓際の席に座ったら西日が差してきて、ちょうど奏くんの腕を照らす位置にある。
夕方の薄暗くなる時間……、黄昏時。
私は小さい頃からこの夕日が落ちる時間帯が1番好きなんだ。
買い物の後、お母さんと夕日を見るのが日課だったから…。
あるときは街路樹を歩きながら。
あるときは歩道橋の上から。
「華凛…こういう夕暮れの事を………って言うのよ」
あれは………
あの時お母さんは……何て言ったんだっけ…?