何度も…何度でも君に恋をする
アイツと話してると調子が狂う。
諒がからかってきたのなんて上手くかわせばいいのに…。
俺だってアイツの事興味ないとか言っといて、何へこんでんだ。
真逆の人がタイプだからって……、何マジへこみしてんの俺…。
この苦しさから逃れようと華凛よりも先にプールに向かった。
ちょうど休憩が終わったみたいで続々と人が集まってくる。
やっとの事で入口の階段に辿り着いた時知ってる顔が話し掛けてきた。
「新平くんやーん!キャー久しぶり!!」
中学の時の女の先輩、向坂伊緒(サキサカ イオ)
当時、色んな意味で可愛がってもらっていた先輩。
俺の2歳上だから今年高3か…。
「新平くんまたかっこよくなったやーん!高校でもモテモテちゃうの?」
伊緒に腕を掴まれて流れが緩い所に移動した。
しばらく会わなかったせいかだいぶ綺麗になったな。
昔はギャルっぽかったのに今は違く見える。
お姉系にでも転向したのか?
「久しぶりやん伊緒。偶然やな」
流れるプールの入口に背中を向けて話してた。
横を通り過ぎる人なんて見てない。
ふと華凛が座ってた所に視線を移したら……、姿はなかった。。