何度も…何度でも君に恋をする
目だけ動かして捜したら、今まさに俺の横を通り過ぎようとしていた。


俺が女と居る事なんてアイツにとっては日常的な事なんだろう…。

学校でもそんなのは普通の事だし、ましてや俺達は友達。


素通りしたからって何だってんだよ。





素通りするなんていい度胸だと声をかけたら舌を出したアイツ。

振り向いたその瞬間…華凛の脱いだパーカーの下を初めて見た。





「…ビキニやん……。しかも……何やねん…、意外すぎるわ」


伊緒に聞こえないようにボソッと言葉を発した。


華凛の水着姿は意外にも…、本当に意外にも、俺の好みの体型。

痩せすぎてない女らしい丸み。……結構胸があってびっくりした。




あの顔にあのスタイルは……やばくないか?

でも…、俺は断じてロリ系ではないけど。














「うーわっ……、俺あの子めっちゃタイプや」


いかにもチャラそうな男の声と見ている方向が華凛に向かってる。

何だこいつ…。見んじゃねーよ。



「ちょっ…伊緒またな」


男達の横を通り過ぎてのろのろ歩いてる華凛の後ろに回った。

当の本人は何も知らずに水をかきわけながら進んでる。





何だ、この独占欲は。

華凛を誰にも見せたくねー……




< 95 / 154 >

この作品をシェア

pagetop