喫茶冬景色
ってな風に胸の奥で悩み事がグルグルグルグル渦巻いててさ。
 
ずっと目の前にいるのにそいつの顔見れなくて、でも、頭ん中は鈴木でいっぱいで。
 
そん時何してたかあんまり記憶にないんだ。
 
その日は何度か目を合わせたけど結局、それ以上鈴木とは会話できなかった。
 
鈴木はあいつ等と適当に仲良くしてたみたい。
 
俺は無理だった。
 
って言うか、できるわけがない。
 
だろ?
 
こんなことなら、最初にもっと慎重に考えるべきだったと後悔したよ。
 
遊んでいる間、何度か、鈴木と目が合いそうだったけど極力拒否した。
 
嫌だったかって?
 
嫌いなわけじゃない。
 
だけど、好きかと言われて好きですと答えられるほど、仲良くもない。
 
あの子は俺のことが好きなのか?
 
好き?
 
好きって?
 
鈴木のことを考えるのが止まらなくて。
 
止まる気配がなくて、
 
怖い・・・。
 
なんだか、すごく怖かった。
< 38 / 78 >

この作品をシェア

pagetop