喫茶冬景色
「え?えっと。色々。」
 
「色々?アツいね~。」
 
・・・そういうことにしておいた。
 
なんだか。
 
否定しても肯定しても俺だけ、浮かれているみたいでちょっとね。
 
やっぱ、人間、クールなのがカッコイイだろ?
 
男は黙って背中で語るってね。男の美学かな。
 
結局、鈴木への質問は朝礼が始まるまでこの様子はずっと、続いていた。
 
「なんて言って付き合ったの?新垣が言うように、「ぼぼぼぼぼ、僕と付き合ってください」って言って来たの?」
 
野郎。新垣め。
 
どれだけ広めた。
 
「ん~?なんか、そんな感じ。」
 
答えんな鈴木。
 
「ずっと、好きとか言ってたんでしょ?」
 
言ってねぇよ。
 
新垣め。
 
「僕は一生貴女を愛しますとか言ったんでしょ?」
 
言ってねぇ。
 
新垣め。
 
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