喫茶冬景色

「あのね、ずっとお互いを大切に思い合おうって言ったの。」
　
・・・言った。
　
確かにそういうようなこと言いました。
　
「マジで～？」
　
「本当に～」
　
キハハハッキハハハッってこっちを見て笑うなよ。
　
「あ～、もういいわ。じゃあ、また後でね鈴木さん。」
　
こんな感じで、おなかいっぱいになった２人は自分の席へと戻って行ったんだ。　
　
「・・・ごめんね。ちょっとうれしくなっちゃって。」
　
「はぁ。。。いいよ別に。」
　
本当は良くないんだけど。
　
不満はたっぷりとあったけど。
　
後で、話のネタにされるのが目に見えて分かっていたけど。
　
鈴木の嬉しそうな顔を見ることができたからまぁ、よしとしておいた。
　
女ってのは自分の楽しい気持ちを共感してもらえると嬉しいんだってことが少しだけ分かったから。
　
「よかったな、鈴木。」
　
「え？」
　
「友達、できそうだぞ。」
　
「うん。ありがと。」