喫茶冬景色
そんな話をしていると、教室のドアが開き、エリザベスがやってきた。
 
なんだか、顔がはれぼったくなっている。
 
「・・・彼とさぼってたのかな?」
 
「え?」
 
「ほらぁ、サッカー部の寺井よ。」
 
あぁ、そう言えば前々からちょっかい出していたっけ。
 
「彼女、一昨日から付き合ってるのよ。」
 
「へ~?」
 
それにしても、何でこいつ等こんなに詳しいんだ?
 
「委員長も真面目だよねぇ。ずっと思いを焦がしてましたって。」
 
「・・・。」
 
でもさ、彼女が一緒にいたのは寺井じゃなかったんだ。
 
━━ 一目ぼれ・・・
 
  実際はそうだったんだろ?
 
あの日、
 
 遅刻した理由は
 
    別の男といたから。
 
     俺、知ってたんだ。━━
 
後日、新垣がそんなこと言ってた。
 
俺さ、慰めるつもりで新垣に話しかけたんだよね。
 
朝来たときからもうこの世の終わりですって顔しててな。
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