喫茶冬景色
5章言いたい言葉

それから

俺と彼女の関係は普通だった。
 
どこに行くにも一緒で、犬を飼うような感じかな。
 
うん。どこでも尻尾振ってるうな愛想のいい犬みたいでかわいかったよ。
 
俺、すごく胸が締め付けられてどうすればもっと一緒に入れるんだろうとかどうすればきもちがわかるのかなとか。

すごく焦ってた。
 
でもな。
 
彼女はいつも壊れそうなガラス細工みたいでぎゅっと握りしめたら壊れる気がしてね。
 
なかなか前には進めなかったんだ。
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