喫茶冬景色
5日目。
 
ようやく俺は彼女を呼びに家まで行った。
 
彼女の家にはあれ以来行ってない。
 
さすがにあの状況はちょっとね。
 
でも、人間ってやればできるもんだよな。
 
一年ぶりだって言うのに
 
しっかりと場所覚えているんだから。
 
それだけインパクトがあったってことかな。
 
『ピンポーン』
 
インターホンを鳴らししばらく待った。
 
出てこない。
 
「・・・。」
 
もう一度鳴らしたが出てこなかった。
 
どこに行ったんだろう?
 
下宿用のアパート探しでもしてるのかな。
 
そう思いながら俺は彼女の家を後にした。
  
帰り際、彼女の部屋の郵便受けには
玄関には何日分かの新聞がたまっていた。
 
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