星くずmarch
ハッカーVSクラッカー
「桐島太兎(きりしまたいと)。
自称ハッカー。
事実ハッカー。
うちのライバル。
陸上部。
どう?
苺、狙ってみない?」
菓音が、苺へ聞く。
真穂は今頃、
なっつんのトコロに
いるのだろう。
菓音は、
自称クラッカーで、
事実クラッカーだ。
本来、
太兎と菓音は、
刑務所にいるべき
現状なのだが、なぜか。
平穏な日常を
過ごしている。
「ハッカーは、
相手へ迷惑をかける。
クラッカーは、
その知恵があるのにも、
関わらず。
ただ必要な部分をのぞくだけ。
うちはハッカーになるつもり、
ないんだ。」
苺は、うーん。
とうなって、
首をかしげている。
確かに太兎はイイコ。
美白で背も高いし、
ケンカも強い。
まあまあな顔立ちだし、
悪かない。
たったひとつ、
イイコ過ぎてバカな
トコロをのぞけば。