あのゴールまで〜はじまり〜
「あ・・・」
まつざきりゅうせい。
長身に、低い声。
あの大人っぽい・・・。
私の前を走ってる。
速いなぁ・・・。
あっというまにゴールしてる。
「今年の一年レベルたけぇ!」
先輩達がそう言ってる。
あ、次私走らなきゃ。
まつざきりゅうせいの後か・・・
走りにくい・・・
「立石ーっ」
いきなり呼び止められた。
津久野だ。
「なに?」
「一緒にやろうぜ」
え・・・
「T.Tは二人まで一緒にやってOKだし」
ニカッと笑う。
「う・・うん!
いいよ」
私も笑い返した。