Your happiness is my happiness
嫌なヤツ
今日1日で、人生が決まったようなもんだ。
そのぐらい落ち込んだ。
美久と一緒の班になれなくて…
重い足取りで家路を歩き、家に到着。
今日も美久と一緒に帰ってきたけど…
『同じ班になれなかったね』
と言われ『うん』しか返せなかった。
“楽しんで行こうな”
なんて言葉掛けてあげられればいいのに…
「ただいまぁ~」
「あ、おかえり~英斗ちゃんっ」
はぁ?
竜也の声が返ってきたぞ?
てか、英斗ちゃんてーのキモい。
「おい。なんでお前いんだよ?」
リビングに行くと、竜也がまるでこの家の主のようにソファを陣取っていた。
偉そうに寝っ転がってテレビ見て。
「いいじゃーん。俺は幼なじみさんなんだよ?もっと優しくしてよ」
「マジきもい」
俺と竜也は幼なじみだ。
家が隣だということで、仲良くなった。
小中学校はお父さんの仕事の関係で引っ越していたから違った。
でも、高校に入るときにまた地元に戻ってきた。